コピー機(複合機)でメールの送受信はできる?業務効率を上げる活用方法とは
コピー機(複合機)は仕事で欠かせない事務機器です。
ペーパレスと言われておりますが、コピー機の機能も進歩してコピー機ひとつで色々なことができできます。
日本国内にも数十社以上のコピー機メーカーがあり、新機種を発売し続け競い合っております。
そんな中で皆様はコピー機(複合機)を使いこなせていますか?
業務用コピー機(複合機)ともなると高額な商品となり、数百万以上する機器もあります。
その中、今回はコピー機(複合機)の便利機能のひとつでもある、メールの送受信に関して解説させていただきます。
これからコピー機(複合機)の導入を検討している方や、現在利用している方も是非、参考にしてみてください。
コピー機(複合機)の便利機能をご紹介
コピー機(複合機)でメール送受信できる方法について解説する前に、コピー機の便利機能をご紹介させていただきます。
ここで紹介する機能はごく一部になるので、気になる方は各メーカーのホームページなどで確認してみましょう。
⇒コピー機(複合機)利用者の上手な使い方!便利機能おすすめ5選!
クラウド連携
クラウド連携とは、コピー機(複合機)からスキャンしたデータをクラウドツールやアプリを通して簡単にアップロードして保存ができる新機能です。
スキャンされた文書は自分が所持しているPCやタブレット、携帯電話から閲覧ができます。
また、スキャンしてクラウド上にあるデータを直接プリントアウトすることも可能です。
この機能を使うメリットとしてはペーパーレス化をはかれる事です。
逆にデメリットとしては、コピー機(複合機)がトラブルや故障した際に業務が停滞してしまうことです。
下記の記事では具体的なクラウドサービスの紹介や、接続方法を解説しておりますので気になる方はご覧ください。
⇒コピー機(複合機)のクラウド接続方法とおすすめクラウドサービス3選!
割り込み印刷
割り込み印刷は、急ぎの印刷が必要なときにとても便利です。
会議の資料を人数分、印刷するときやパンフレットや案内状などを大量に印刷してコピー機(複合機)を占領してしまう時があるかと思います。
印刷枚数が多い企業などでは良く目にする光景です。
そんな時に急遽、他の重要な書類の印刷が必要になった際に「割り込み印刷」が活躍します。
要は、大量印刷中でも割り込みして別の資料の印刷が可能となります。
上手くコピー機(複合機)を利用する事で、業務効率につなげる事ができます。
⇒急いでるときに使いたい!コピー機【割り込み印刷】機能を上手に活用しよう
FAXデータのPDF化
これはコピー機(複合機)のスキャン機能を使って、データをPDF形式に変換する機能です。
ここで変換されたPDFは他のどのOSでも閲覧できます。
PDFファイルは受け取る側がどんな環境でもPCひとつあれば、閲覧や印刷が可能なので、非常に便利です。
また、クラウド連携のメリットと同じようにペーパーレスの効果にも繋がります。
⇒コピー機(複合機)のスキャン機能!紙文書をPDF化して保存するメリットとデメリット
ユーザー/ICカード認証システム
ユーザー/ICカード認証は情報漏洩を防ぐためにコピー機(複合機)にオプションとして取り付けられているものになります。
印刷したい場合、ICカード利用者のみに制限したり、誰がどのデータを出力したのかを確認することができます。
印刷物の取り違えや置き忘れ、不正なデータの持ち出しなどを防ぐことができます。
ユーザー認証であれば、お金を掛けずに無料で設定する事も可能です。
パソコンで印刷ボタンを押す前に「ユーザー認証」でパスワードを設定します。
印刷ボタンをクリックした後に、コピー機側で設定したパスワードを入力すると印刷が開始されます。
ICカードの方が手軽で便利ですが、ちょっとした社内のルール決めをする事で、無料でセキュリティ対策をはかる事も可能です。
⇒業務用コピー機のICカード認証・パスワード認証とは?メリットやデメリットを紹介
地紋印字コピー
地紋印字コピーとは重要な書類に「コピー禁止」などの牽制文字を一緒に印刷できる機能です。
文字を浮かばせることで原本とは違うことを表し、不正コピーを抑止できます。
牽制文字には、ウォーターマーク(プリントデータの背後に薄く文字をいれて印刷できる)、イメージスタンプと呼ばれる画像や透かしを重ねて印刷できるものもあります。
⇒コピー機(複合機)のタイムスタンプ機能とは?タイムスタンプの活用方法をご紹介
リテンション/ドキュメントファイリング
リテンション/ドキュメントファイリングとはプリントデータをコピー機本体内蔵のハードディスクに保存できるシステムになります。
そのデータが必要なときはパソコンを使用せずに、コピー機(複合機)の内部データからプリントアウトできる機能です。
一度、ハードディスクに保存する事によって、ミスプリント防止に繋がります。
また、本当に必要なデータのみを印刷する事になるので、経費削減にもつながります。
⇒コピー機のミスプリント防止には「リテンションドキュメントファイリング」機能がおすすめ!
追跡情報印字プリント
追跡情報印字プリントはシステム設定で機能をオンにすることができます。
そしてこれを使うと、常に印刷日時やユーザー名などをページの上部と下部に印字ができます。
これにより書類をだれがいつ印刷したのかを明確にすることができます。
この機能のメリットとしては、ジョブログ(ジョブ単位に出力されるジョブの実行結果)と紐付けることで、いつ何を印刷したのかなど情報を追跡することができます。
これにより不正コピーやスキャン、不正情報の持ち出しなどを抑止できます。
⇒不正情報の持ち出しを撲滅!コピー機(複合機)の「追跡情報印字プリント」機能でセキュリティ対策!
指定範囲消去コピー/枠消し機能
指定範囲消去コピー/枠消し機能は印刷されてくる原稿の周囲4辺を同じ幅で消去できる機能です。
パンチ穴の影やホッチキス、ファックスの上部/下部に印刷されている受信記録などを消すときに役に立ちます。
また、厚手の原稿や書籍の見開きを印刷したときについてしまう影を消すときにも役立ちます。
下記の記事で設定方法なども紹介しておりますので参考にしてみてください。
⇒これでデキる男認定!コピー機の「指定範囲消去コピー/枠消し」機能を覚えよう!
印刷履歴と記録
印刷履歴と記録とは、基本的にコピー機(複合機)には備わっている機能ですが、重要な機能です。
この機能を使うことにより、過去の印刷情報や印刷履歴を一定期間記録することが可能になります。
しかし、機種により記録される件数も情報量も異なっていますので、使いたい場合は、まずは利用しているコピー機(複合機)の情報を調べて使うことをお勧めします。
また、機種によっては所有者、ドキュメント名、アカウントやステータス、印刷部数や印刷モードまで詳細な履歴を残すことが可能です。
カスタムイメージ
カスタムイメージとはユーザーが用意したイメージ画像をコピー機に取り込むと、原稿と合成して、印字してくれるシステムです。
しかし注意点としては、合成したい画像は、あらかじめプリンタードライバーからコピー機(複合機)に内蔵されているハードディスクに登録しておく必要があります。
また取り込んだイメージ画像は、資料の好きな場所に合成することも可能です。
こちらの機能はまだ新しい物で一部のメーカーでしか搭載されておりません。
今後はさらなる進化に期待です。
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スキャンしたデータをコピー機でメール送信する方法
現代のコピー機(複合機)の便利機能は沢山あり、前置きが長くなってしまいました。
それでは本題です!
コピー機(複合機)でメールを送信できる方法について解説していきたいと思います。
コピー機(複合機)でメールを送信できる方法は2つあります。
スキャンしたデータをコピー機でメール送信する
これは、先ほど紹介したクラウド連携と非常に似た機能です。
コピー機(複合機)についているスキャン機能を使って、そこから既に登録してあるメールアドレスに送信するものです。
すると、簡単に自分のPCや書類を見せたかった相手のPCにスキャンしたものを送ることができます。
操作は設定をすれば非常に簡単で、機械を触ったことがないという人でもできます。
また、メールの送信先は端末を選ばず、PC、携帯電話、iPad何でも送信可能です。
この方法をとるメリットとして、仕事で必要な書類をスキャンして、添付ファイルで送信するという手間がかかる作業を一瞬で終わらせることができます。
受信したFAXからメールに自動転送する方法
多くのコピー機(複合機)にはFAXのメールへの転送機能が付いているため、オフィスにいなくても携帯電話を用いて、FAXを受け取れます。
受信したFAXを印刷したり、パソコンに取り込んだりする必要がないためメールを受信するのが効率的になります。
また、FAXをメールに自動転送する機能は、外出中に急ぎのFAXを受け取らなければならない状況にも役立ちます。
この機能があれば、オフィスにいるスタッフに対応してもらう必要はなく、パソコンやスマホですぐにFAXの内容を確認できます。
これは明らかなメリットです。
また、FAXの内容を確認してから印刷をするかの可否を決められるため、無駄な紙の使用を避け、ペーパーレスな業務にも繋がる点もメリットです。
コピー機でメール送信するための設定方法と手順
今まで便利なコピー機(複合機)の使い方を解説してきましたが、ここからはどのようにこの機能を使うかの方法を解説していきたいと思います。
まず、この機能を使うには、コピー機にある設定をしなくてはなりません。
下記はコピー機がリコーの時のその設定方法です。
①「設定」「システム設定」「ネットワーク/インターフェース」「IPアドレス(IPv4)」の順にコピー機の画面を押す
②「IPv4アドレス設定」を押して「IPv4アドレス」と「サブネットマスク」が設定されていることを確認してから「OK」を押す
③コピー機の画面に表示されている「IPv4ゲートウェイアドレス」を押して、設定されているか確認して「OK」を押す
④「←(戻るボタン)」を押してから「DNS設定」ボタンを押して、「DNSサーバー1」が設定されているか確認する。その後「接続テスト」を押す
⑤「サーバーとの接続に成功しました」が表示されたら「確認」を押してから「OK」を押す
⑥「送信(メール/フォルダー)」「メール」「SMTPサーバー」の順に押して、「サーバー名」の欄にSMTPサーバーのサーバー名かIPアドレスを入力して「完了」を押す
⑦コピー機の画面をスクロールし、「接続テスト」を押します。「サーバーとの接続に成功しました」が表示されたら「確認」を押して「OK」を押します
⑧コピー機の画面をスクロールして「管理者メールアドレス」を押し、管理者メールアドレスの欄にメールアドレスを入力して「完了」「OK」の順に押す
⑨コピー機の画面をスクロールして「送信者名の自動設定」を押し、「送信者名自動指定」を「しない」から「する」に変更して「OK」を押す。「する」を押した場合は次からメールを送るときに、アドレスを変更しない限り、その人に送られ続けます
⑩ホームボタンを押してメール設定は完了です
これらの事を行うにはメールサーバーの情報(下記のみ)
(IPアドレス(IPv4アドレス)、サブネットマスク、IPv4ゲートウェイアドレス、DNSサーバーのIPv4アドレス、SMTPポート番号、管理者メールアドレス(発信元アドレス))
を調べることが必要です。
気になった方はぜひ今から調べてみましょう。
参照元:RICOH公式ページ「機器からE-Mail宛先にデータを送信するための事前設定について知りたい」
設定の解説が終わったので、それではいよいよコピー機でスキャンしたデータをメール送信する方法について解説していきたいと思います。
これには以下の3ステップ
①メールを送信する宛名を選択そして登録をする
②スキャンしたデータをそのまま送信する
③メールが送信されたかを確認する
が必要です。それぞれ解説させて頂きます。
①「メールを送信する宛名を選択そして登録をする」
まずはコピー機(複合機)でメールを送信する相手の情報を登録してください。
機種によって登録の仕方は異なりますが、基本的にはメールメニューの「宛先表」から送信先のメールアドレスを選ぶと登録可能です。
一方で、メールアドレスが登録されていなかった場合はメールアドレスの新規登録を行ってください。
余談ですが、メールアドレスを登録する際は「索引文字」を活用することで、宛名を探しやすくなります。
また、「キーボード」を選択して直接メールアドレスを入力すれば、メールアドレスを登録せずに特定の相手にメール送信をすることも可能です。
しかし、この方法は相手を間違えてしまう可能性があるので、やはり予めメールアドレスを登録しておく方が無難でしょう。
万が一、宛先を間違えると、スキャンしたデータが外部へ流出して、これが情報漏洩に繋がる可能性があります。
よく注意するようにしましょう。
②「スキャンしたデータをそのまま送信する」
これは以下のステップを踏むことで行うことが可能です。
①スキャンしたい文をコピー機にセットする
②送り先を選ぶ
③表示されたキーボードに「件名」と「本文」を入力する
④「カラーモード」、「両面原稿送り」、「現行の画質」、「出力ファイル形式」など各項目を設定する
⑤「スタート」を押す
注意として、スキャンしたい文章をセットする際に、自動原稿送り装置(ADF)にセットする方法と、複合機の蓋部分を開けて原稿ガラスにセットする方法がありますが、もしここで、自動原稿送り装置でスキャンするのならば、その時は普通紙のみを使用するようにしてください。
③「メールが送信されたかを確認する」
これが最後の工程です。
「ジョブ確認」ボタンを押すと出てくる、「実行完了」または「実行中/待ち」の項目から実際に送られたメールを、確認することができます。
「正常終了」「送信完了」などと表示されていれば、それはメール送信が無事に完了したというサインです。
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コピー機からメール送信ができないときの対処法
もし正常にコピー機(複合機)からメールが送信されていなかった場合、解決方法として以下の三つのことを挙げます。
①メール送信の容量制限を超えていないか
②Gmailアカウントの場合はアドレスを変更していないか
③セキュリティソフトの設定の確認
コピー機(複合機)からメール送信できないとき、まず確認することは、メール送信の容量制限を超えていないかということです。
メール送信には、ほとんどの場合容量制限が設定されています。
もし、スキャンしたい文章がメールの容量制限を越えていると、メール送信ができません。
これの対処法として、ファイルサイズを圧縮して軽量化することがあります。
他にはメール送信をあきらめて、パソコンやクラウド内にデータを保存してから共有する方法もあります。
もし、これらが問題ではなかったとき、次の対処法として、Gmailアカウントの場合はアドレスを変更することが挙げられます。
2022年5月30日より、Googleはアカウントの安全性を保つために、Googleアカウントのセキュリティ仕様の変更を行いました。
そのため、コピー機本体に個人向けのGmailアカウントを設定している場合、たまにメール送信が失敗する可能性があります。
これでもダメな場合、セキュリティソフトの設定を確認してみてください。
コピー機(複合機)からのメール送信に失敗する原因として、セキュリティソフトが通信を遮断している可能性が考えられます。
セキュリティソフトのインストール・アップデート・設定変更が原因で、メール送信ができなくなってしまうケースは珍しくはありません。
セキュリティソフトを元の状態に戻したり、設定を見直したりしてみるとメールの送信が成功するかもしれません。
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まとめ
今回はコピー機(複合機)の便利機能や、メールを送受信する方法について解説してきました。
設定方法の解説では少し長くなってしまいましたが、コピー機のタッチパネルで簡単操作が可能です。
一度、設定さえしてしまえばセキュリティ対策や経費削減につながります。
冒頭でもお伝えしましたが、業務用コピー機(複合機)は高額な商品になり、便利機能が沢山搭載されております。
その機能を少しでも使いこなして、日々の業務に役立てて頂ければ幸いです。
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