【実録】元コピー機(複合機)営業マンが語る!水災害体験記!!

今回の記事では数年前に某地方にて実際に起きた水害により、浸水して故障してしまったお客様のコピー機(複合機)などの事務機を新調するまでの道のりをご紹介します。

自然災害はいつどこで起きるか分かりません。

実際に被害にあってしまった場合にお客様として、また、コピー機営業マンとしてどれほど大変なのか参考にしていただければ幸いです。

 

コピー機水災害体験記(被災の4日前)

この日はA社にサーバの入れ替えと新工場に導入するコピー機(複合機)とPC、VPNルータの提案で訪問させて頂きました。

商談後のお茶タイムで、

『そういえば、週末にでかい台風来るみたいだねー。うちの会社は大丈夫かなー。近くの川、、、』

『堤防があるから大丈夫ですよ。堤防を超えて河川が氾濫するなんてあるわけないっすよー』

水害なんてどこ吹く風と二人して油断していました。

水害はまるで他人事にしか思えない、この時はまさかあんな事態になるとは思いもよらなかったです。

 

コピー機水災害体験記(被災の当日)

前日の朝からずっと土砂降りの雨。

自分の家の前の用水路が溢れそうなので、自分以外の家族は市内の公民館(ハザードマップ上では市内で一番標高が高く、かつ河川から一番遠い)に避難。

いつ用水路の水が溢れやしないか一晩中ヒヤヒヤしてあまり眠れず・・・

結局、あれだけ雨が降ってもなんとか用水路から水が溢れることはなかった。

あー何もなくてよかったと胸をなでおろしたものの、これから自分に災難がふりかかろうとは、思いもよりませんでした。

 

コピー機水災害体験記(被災の翌日)

昼過ぎ、上司から会社の携帯に連絡がありました。

A社の本社が浸水したらしい。至急現場に行ってくれとのこと。

休日返上で対応することに。

自宅から出発するまでは特に変わった様子もなかったがA社に向かう途中、目の前の光景に思わず目を疑いました。

なんと道路が水没して立ち往生しているではないか。

アンダーは入り口まで水没していて、まるで映画のような非日常の様に悪夢でも見ているかのような気分でした。

迂回ルートは大渋滞で全く進めず。

普通なら40分くらいで到着できる距離だが、結局着いたのは3時間後。

やっとの思いで到着し、A社の会社の状況に言葉を失う・・・

膝まで堆積しているヘドロ、どこから流れ着いたのかわからない流木や冷蔵庫らしきもの。

事務所の奥にあるコピー機(複合機)は使い物にならない状態になっていることは見るまでもありませんでした。

また、この会社以外に2社のお客様が浸水被害を受けていることが判明しました。

合計3社のお客様(距離が近い)の事務所が水没するというにわかには信じがたい状況です。

人的被害が無かったことが不幸中の幸いでした。

 

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コピー機水災害体験記(被災の2日後)

朝から他の2社にお伺いし、コピー機(複合機)の状況確認を行う。

B社は給紙トレイの上から1段目くらいまで水が使っていて、保守サービスマンに診てもらうも使用不可とのこと。

幸いなことに社内の電気系統は生きているので、コピー機(複合機)さえ手配できればなんとかなるかも。

ルータとHUBが水につかっていたにもかかわらず、一時的に生きていたのはびっくりでした。

C社はA社同様、被害甚大でコピー機(複合機)やPC、サーバがヘドロに埋まっている。

ヘドロに足を取られて身動きが取れない。

電気の環境も完全に消失しているため、復旧は長期化する可能性も。

貸出機がないかメーカー営業マンに頼んでみるものの1社分も用意がないとのこと。

他の営業マンにもコピー機(複合機)など、貸出機があるか確認するも誰一人いなく、もはや途方にくれるしかない状況でした。

しかし、良いニュースも。

いずれの機器もリース契約を行なっていることが判明。

リース会社に確認したところ、水没したコピー機(複合機)やサーバなどのリース物件は保険適用されることがわかった。

再契約はしなければならないといった縛りはないが、保険の承認に影響があるといけないので同じリース会社にリース契約をした方が無難だろう。

代替機がないのが痛いが、近隣の量販店に頼るしかありませんでした。

どうするかこれから検討しようとした時に、お客様から代替機催促の電話・・・

かなりお怒りのご様子。

⇒コピー機の導入は、なぜリース契約??リース契約と買取りはどっちが良い?

 

コピー機水災害体験記(被災の3日後)

リース会社に電話確認。

保険手続きで関係書類と水没した機械と事務所それぞれの写真、水害が起きた証明(落雷の場合は落雷が起きた証明書)の提出が必要とのこと。

しかも1ヶ月以内に提出しなければいけないなんて。

代替機の手配もままならないのに、さらに保険の手続きもやれというのか・・・

新調するコピー機(複合機)の手配もまだだというのに。

 

コピー機水災害体験記(被災の4日後)

なんとか3社分のコピー機(複合機)貸出の目処がたった。

お客様と設置スケジュールの確認。

A社の事務所内通電の復旧が済んでいないため、コピー機(複合機)の設置はかなり後になる。3社を訪問し、被害状況の写真撮影を行う。

必要書類の内容で不明点があったのでサポートセンターに問い合わせ。

仕事の合間を見つけてやるので中々進まない状況でした。

上司や会社に相談も我関せずの姿勢。この会社にはBCPという意識はないのか。

災害時の対応が何一つなってないことに開いた口が塞がらない。

 

コピー機水災害体験記(被災の5日後)

コピー機(複合機)メーカーから見積もりがようやく来た。

3社とも提案し即決したのですぐに手配できました。

ただ肝心の納期は平時よりも1週間ほど遅延してしまうとのことでした。

 

コピー機水災害体験記(被災の15日後)

B社にA3カラー複合機とA3カラープリンタの搬入設置。

FAX番号短縮登録は移行できなかったため、手入力で対応をお願いした。

C社に貸し出すサーバとPCの設置作業。

コピー機(複合機)メーカーのカスタマーエンジニアとC社のPCにソフトウェアをインストールする日時の調整。

 

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コピー機水災害体験記(被災の21日後)

C社にA3カラー複合機2台とA3カラープリンタ、ドットプリンタとサーバの設置作業。

コピー機(複合機)関連のソフトウェアインストール作業を行う。

サーバの貸出機からデータベースを新調サーバへ移行。

 

コピー機水災害体験記(被災の26日後)

A社に新調するA3カラーレーザープリンタと複合機、サーバ、ビジネスフォン、タイムレコーダーのセットアップ作業。

 

コピー機水災害体験記(被災の32日後)

A社の機器一式の搬入作業完了。

社長から遅いとクレーム。

なんとか説得して納品完了。

今まで散々『有事なんで遅延する』ことは説明してきたのに。

なぜ自然災害に対する被害を営業マンにあたるのか、台風憎い。

 

コピー機水災害体験記(被災の45日後)

A社、B社、C社のリースの保険が承認された。

コピー機(複合機)などのリース残金が0になったことを各社に伝える。

これをもって被災対応が終了。

 

最後に・・・

私が経験した水害体験談をご紹介させていただきましたが参考になりましたでしょうか?

今回の災害の対応は散々でした。

会社としてのフォローは無く、他の関係のない案件まで影響を及ぼしてしまい、これがきっかけで私は会社を退社することにしました。

あとで聞いた話ですが、リースの保険申請の期限は当初1カ月以内と聞いたものの、実際は1年くらい遅れてもOKだったようです。

今まで他の案件より優先して対応してきたのは何だったのか、踏んだり蹴ったりとはまさにこのことだと痛感しました。

あの台風さえなければ退職せずに済んだのに・・・

今回の被害で感じたことは、非常時にいざ代わりの機械を手配することは困難な場合があるため、できるだけ高い場所に機械を設置(できれば2階以上)するなど事前のリスク回避が大切なんだと思い知らされました。

皆さんも私のような目に遭わないよう、自然災害に対して決して他人事と思わず日頃から対処方法を考えるようにしましょう。

 

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