業務用コピー機(複合機)の消費電力や電気代はどれくらい?節電方法もご紹介!

ペーパレス時代に突入し、毎月の印刷枚数が減少されてきておりますが、コピー機(複合機)は必要不可欠な事務機器のひとつとなります。

印刷コストの削減を意識して取り組んでいる企業は多くいると思いますが、コピー機(複合機)の電気代は毎月どれくらい掛かるのかご存知でしょうか?

近年、電気代の高騰が続いており、一般家庭や企業にも大打撃を受けています。

企業においてコピー機(複合機)の電気代は微々たるものかもしれませんが、少しでも費用を抑えたい方は多いと思います。

しかし、コピー機(複合機)のランニングコストとして、リース料金・カウンター料金を把握していても、コピー機の電気代まで考えている企業は少ないと思います。

コピー機(複合機)メーカーは消費電力を下げるために日々、改良を重ねてきており、省エネの基準として「TEC値」という値が採用されております。

今回はTEC値に関して、また業務用コピー機(複合機)の平均的な消費電力を解説するとともに、節電方法もご紹介させていただきます。

現在、コピー機(複合機)を導入している方もこれから導入を検討している方も是非、参考にしていただければと思います。

 

電気代値上げの現状と主な理由

まずは高騰し続けている電気料金に関して解説させていただきます。

国内の電気料金は2011年の東日本大震災以降より上昇傾向にあります。

さらに2020年以降は、複数の要因から個人・法人における電気料金が上昇し続けております。

東京電力ホールディングスが公表するデータによると、2021年3月の電気料金は6,408円であったのに対して、2022年3月には8,244円まで上昇しています。

電気料金が年間約130%増加した事がわかります。

電気料金が約1.3倍に跳ね上がったのは一般家庭はもちろん、企業にとっても大打撃です。

参照:東京電力ホールディングス「数表でみる東京電力」

 

電気代値上げの主な理由として下記の3つが挙げられます。

電力の供給不足

電気の需要に対して、供給が不足している状態が続いている事から電気代の上昇が起こっております。

電気の供給が不足している背景として挙げられるのが、「原子力発電所の稼働停止」や「火力発電所の老朽化」などです。

また、真夏や真冬などに電力の需要が急激に増えるので供給が出来なくなる点も問題視されております。

 

燃料の高騰

毎月の電気料金の中に「燃料費調整額」という項目があるのはご存じでしょうか?

これは電気を供給するために必要な原油や液化天然ガスなど、変動する費用を「燃料費調整額」として計上しております。

2020年以降、新型コロナウイルス感染拡大やロシア軍によるウクライナ侵攻、円安などの世界情勢による影響を受けました。

これにより「燃料費調整額」が上昇し、電気代も高くなりました。

 

新電力による電気料金の値上げ

「電力自由化」と聞いた事はありますでしょうか?

少し遡りますが、2016年4月から電力の小売りが自由化され「新電力」と呼ばれる新規事業者が参入しました。

電力自由化に伴い、事業者が増えることにより、消費者が契約する電力会社やプランを自由に選ぶ事ができるようになりました。

価格競争が起こることで、電気の値下げが期待されておりましたが、近年では上記の理由により、燃料価格の高騰を受けて、新電力でも電気料金の値上げを余儀なくされています。

 

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業務用コピー機(複合機)の消費電力とは?

業務用コピー機(複合機)の消費電力は、最大で1100~1500W程度になります。

これは一般的に消費電力が高いとされるエアコン(~2000W)やアイロン(1200~1400W)と比べても遜色ない数値です。

しかし、消費電力にもいろいろ種類が存在し、業務用コピー機(複合機)も常時これだけの電力を消費しているわけではありません。

そこで、まずは消費電力の種類と、それぞれにかかる電力を解説させていただきます。

 

最大電力

最大電力はその名の通り、その業務用コピー機(複合機)に一番電力が必要とされる状態です。

具体的にはコピー機の電源を入れた時や、待機状態、コピー機を動かし始める時にかかる電力のことを言います。

起動する時に一番電力が必要になるということを覚えておきましょう。

こちらが先程紹介した通り、1100~1500W程度の電力を必要とします。

業務用コピー機(複合機)の最大電力だけで、考えると消費電力が高い機器になります。

 

動作時平均電力

動作時平均電力とは業務用コピー機(複合機)稼働している状態で継続的にかかってくる電力になります。

簡単に言うと、業務用コピー機(複合機)でコピーや印刷をしているときにかかる電力のことです。

こちらは400~600Wの電力がかかります。

印刷時で考えると、思った以上に電力を消費する訳ではないと思います。

 

待機時電力

待機時電力とは業務用コピー機(複合機)がスリープ状態・スタンバイ状態にあるときにかかる電力のことです。

業務用コピー機(複合機)は印刷していない時は〇〇秒後に自動的にスリープモードに切り替わる設定となっています。

スリープモードに切替わる秒数はコピー機の設定で変更が可能になります。

こちらは0.5W~3Wとなり、かなり消費電力が抑えられています。

 

業務用コピー機(複合機)のTEC値とは?

業務用コピー機(複合機)の状態によって消費電力が変わる事は分かっていただけたかと思いますが、

「結局どれくらい電力がかかるの!?」と思うかとかもしれません。

そこで、冒頭でお伝えした「TEC値」が活躍します。

正式名称を「Typical Electricity Consumption」といいます。

これこそが最初の疑問の答え、業務用コピー機(複合機)の標準的な消費電力はどれくらいなのかです。

これは仮に1週間(5営業日+2休日)業務用コピー機(複合機)を使用した場合を仮定したときに求められる、1週間あたりの消費電力を表します。

例えばTEC値が2kWhとされていたら、1週間に2キロワットの電力がかかってくるということです。

もちろん製品にもよりますが、最近では2kWh以下のTEC値で、低いものでは0.23kWhの業務用コピー機(複合機)もあります。

 

■業務用コピー機(複合機)の平均的に消費電力

最大電力:1100~1500W

動作時平均電力:400~600W

待機時電力:0.5W~3W

TEC値:~2kWh

 

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業務用コピー機(複合機)の具体的な電気代は?

業務用コピー機(複合機)の平均的な消費電力は理解していただけたかと思います。

それでは実際に支払う電気代はいくらが相場になるのでしょうか?

 

※TEC値を平均的な2kwhと仮定した場合※

2kwh÷7日=1日あたり0.29kwh

0.29kwh×30日×27円=月間電気代目安235円  ※1kwh単価27円で計算

 

およその計算ですが業務用コピー機(複合機)に掛かる電気代は1ヶ月235円、年間2,820円となります。

コピー機のタイプやメーカーによってTEC値に変動はありますが、ひと昔前の業務用コピー機(複合機)だとTEC値8kwhとなり、年間8,800円程度の電気代となっておりました。

業務用コピー機(複合機)の電気代は格段に下がってきており、コピー機メーカーの努力の賜物といえるでしょう。

家庭用コピー機より業務用コピー機は電気代が高いと言われておりますが、想定していた以上に電気代は安いと感じる人が多いのではないでしょうか?

ただ、あくまで平均値になるので印刷枚数が比較的多い方は電気代が高くなります。

 

業務用コピー機(複合機)の節電方法

業務用コピー機(複合機)にかかる電力や電気代がわかったところで、次に節電方法をご紹介します。

年々省エネ化は進んでおり、機器に搭載されている機能を上手に使うだけでも、大きな節電効果が得られます。

⇒印刷コストとは何か?すぐに活用できる印刷コスト削減アイディア5つを紹介

 

スリープモード・低電力モード

最近の業務用コピー機(複合機)はスリープモードや低電力モードが搭載されています。

冒頭でお伝えした通り、スリープ状態の業務用コピー機(複合機)にかかる電力は微々たるものです。

業務用コピー機(複合機)を使用する時間を把握し、長時間使わない場合はスリープモードや低電力モードを活用することで節電が可能です。

しかし、スリープモードから起動する時(最大電力)は大きな電力を必要とするので、こまめに機器を使用する場合は注意が必要です。

スリープ状態の消費電力は微々たるものですが、塵も積もれば山となります。

現在の印刷状況を把握してスリープモードの切り替え時間を調整しましょう。

 

まとめて印刷

上記で説明した通り、業務用コピー機(複合機)はスリープモードから起動する時(最大電力)に一番電力がかかります。

スリープモードから何度も起動していると無駄に電力を使ってしまいます。

印刷したいものがいくつもあるのなら、間隔をあけずにまとめて一気に印刷してしまいましょう。

些細なことですが、これを意識することで大きな節電となります。

 

機器の一本化

コピー、ファックス、プリンター、スキャナー…
これらの機器をそれぞれ使用しているとその分、多くの電力がかかってしまいます。

これらをまとめて集約したものが複合機になので、これらの機器を頻繁に使う場合は、複合機を導入することで大きな節電効果が得られます。

⇒【2024年最新版】業務用コピー機(複合機)メーカー別シェアランキング!急成長コピー機メーカーとは?

 

使用前に印刷物の確認

印刷データを確認せずにコピー機を使ってミスプリントをしたことはありませんか?

ミスプリントは印刷をする前に最後の確認をすることで減らすことが出来ます。

電力の節約はもちろんのこと、カウンター料金や使用する紙の節約、ひいては環境への配慮にも繋がります。

カラー印刷のカウンターは相場で1枚あたり10円程度になります。

仮に10部の提案資料をミスプリントをしてしまうと、カウンター料金だけで100円が無駄になります。

ミスプリントが頻繁に起きてしまうと、、、、勿体ないですよね。

少し面倒ですが、印刷前に印刷プレビューを確認するなどを癖付けましょう!

⇒ミスプリント防止には「リテンションドキュメントファイリング」機能がおすすめ!

 

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コピー機で電気代削減する時の注意点

業務用コピー機(複合機)の節電方法を解説させて頂きましたが、間違った知識でコピー機の電気代が高くなってしまう事もあります。

特に注意が必要な内容をまとめましたので参考までにご確認ください。

 

コピー機の電源を切らない

コピー機の節電モードを利用しても、多少は電力を消耗しています。

「コピー機をあまり使わないから電源を落とそう」と考えがちですが、コピー機の電源を切るのは基本的にNGです。

コピー機(複合機)は印刷を行っていない時でも、定期的に本体内部のクリーニングを行っています。

完全に電源を切ってしまうと印刷品質を担保するためのクリーニング作業がおこなえないので、故障の原因につながります。

また、コピー機(複合機)は電源を付けて稼働する際に大きな電力を消費します。

業務終わりの帰宅時に電源を落とす企業もありますが、逆に消費電力が大きくなるのでお勧めしません。

⇒コピー機(複合機)の電源と主電源の違いを解説!節電モードとは?

 

印刷を制限しすぎない

パーパレス化に伴い、不要な印刷をしない事は間違いではありませんが、コスト削減はできても業務効率が下がる可能性もあります。

また、こまめに印刷をしてしまうと、その度にコピー機(複合機)が立ち上がり、消費電力が大きくなってしまいます。

電気代の削減と業務効率のバランスを意識して、コピー機(複合機)の使用方法を考えてみましょう。

 

まとめ

以上が業務用コピー機(複合機)の消費電力と節電方法です。

業務用コピー機(複合機)の導入を検討されている方、参考になりましたでしょうか?

業務用コピー機(複合機)の選ぶポイントはいくつかありますが、TEC値も視野にいれて検討してみてください。

冒頭でお伝えしましたが、電気代は上昇傾向にあります。

しかし、昔は高かったコピー機(複合機)の消費電力は年々省エネが進んでいます。

業務用コピー機(複合機)を既に導入されている方は、もし古いものを使用されているのなら、新しい機種への交換を検討してみるのも良いと思います。

最後になりますが、節電は電気代の節約のみならず、環境への配慮にも繋がります。

一人ひとりがグローバルな視点を持って、環境の保全に努めて頂ければ幸いです。

 

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