コピー機のセキュアプリントとは?情報漏洩によるリスクと対策について解説します!
現在のコピー機(複合機)はインターネットが普及して、多くのシステムと連携しています。
しかし、これに伴い情報漏えいや不正アクセスのリスクも増加しており、コピー機のセキュリティ対策は重要な課題となっています。
特に企業のセキュリティリスクはデータ自体の漏洩よりも、印刷物などの紙媒体による漏洩の方が多いという統計もあります。
そのため、機密書類の印刷には細心の注意が必要です。
そこで、セキュリティ対策の1つコピー機(複合機)の「セキュアプリント」が情報漏洩を防ぐ砦となります。
本記事では、情報漏洩の基本的な考え方と「セキュアプリント」について詳しく紹介します。
これからコピー機(複合機)の導入を検討している方などは参考にしてみてください。
そもそもコピー機とは?
まずはコピー機に関して簡単に解説させていただきます。
一般的なコピー機とは、ガラス面(スキャナー)に原稿をセットして、原稿と同じ内容の印刷物が出力される機能を持っている機器を指します。
つまり、原稿を画像として認識し、複写する事務機器をコピー機といいます。
定義上は違いがあるコピー機と複合機についてですが、実は区別があいまいです。
コピー機と複合機の違いについて回答できる方は少ないのではないでしょうか。
複合機に「コピー機」という名称が用いられる事も多く、現在は上記で説明した純粋なコピー機は流通が少ないため、「コピー機=複合機」と考えている方が多いのも事実です。
また、最近ではコピー機能単体の機器は少なく、FAX、プリントアウト、SCANなどの機能が搭載されている機器が主流になってきております。
下記の記事で詳しく解説しておりますので、気になる方はご覧ください。
⇒コピー機の複合機とプリンターの違とは?それぞれのメリットとデメリットを解説
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情報漏洩の危険性について
仕事をするうえでセキュリティ対策は必須とも言えます。
その中で情報漏洩とは、個人や会社が保有する機密情報が意図しない方法で外部に公開されることを意味します。
これには、個人情報、企業秘密、国家機密など、様々な種類の情報が含まれます。
情報漏洩は、ハッキング、不適切な情報管理、物理的なセキュリティの欠如、人為的なミスや意図的な内部告発など、様々な原因によって引き起こされます。
情報漏洩が発生すると、個人や企業に影響を与えます。
場合によっては国家レベルにまで及ぶ可能性もあるので注意が必要です。
具体的な影響としては以下のようなものが挙げられます。
下記URLより警視庁が個人情報流出防止方法を記載している記事がございますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
個人に対する影響
個人情報が外部に漏れることで、様々なリスクが想定されます。
そもそも個人情報とは特定の個人を識別できる情報のことを指します。
個人情報が悪用され、クレジットカードの不正使用やアカウントの乗っ取りやなりすましの可能性があります。
近年は企業の情報漏洩や紛失事故件数が右肩上がりになっており、個人情報が流出した際の企業や事業者に対する責務が強化されました。
下記の情報が個人情報に該当します。
・氏名
・住所
・生年月日
・顔写真
・マイナンバー
・免許証番号
企業に対する影響
情報漏洩は、顧客の損失、訴訟費用、罰金、事業の中断など、直接的な経済的損失を引き起こします。
企業の顧客情報管理やセキュリティ体制への不信感が高まり、企業の信用やブランドイメージが損なわれ、顧客の信頼を失う可能性も十分ありえます。
契約解除や新規顧客開拓の困難化といった結果に直面する恐れがありますので、注意する必要があります。
また、顧客情報が漏洩してしまった場合、顧客からの損害賠償請求や訴訟などの法的措置が取られる可能性も考えられます。
最近のコピー機はほとんどがインターネットと接続して利用しています。
インターネットのセキュリティ対策が不十分であればネットワークを介してコピー機の情報が漏洩する危険性があるのです。
特に最近では、企業を標的としたハッキングやマルウェアなどのコンピュータウイルスによるサイバー攻撃が多くみられます。
実例として、PCにマルウェア付きのメールを開いた企業がネットワークを通してコピー機に侵入します。
コピー機内の保存文書をFAX番号を登録しているお客様に永遠と送り続けるという事例がありました。
また、コピー機のセキュリティ対策をする企業が増えたきっかけとなる事件もあります。
2013年に東京大学・東北大学・琉球大学にてコピー機内部のデータがインターネットを経由して誰でも閲覧できることが発覚しました。
実際に各大学では学生の名前や学籍番号・免許証・大学での試験結果などの個人情報が閲覧できる状況になっていたようです。
国家レベルでの影響
国家の重要な機密情報が漏洩することで、国の安全保障にを脅かす可能性があります。
また、外交文書などの漏洩は、他国との関係悪化を招く可能性があり、最悪の場合戦争に発展する可能性があります。
もし、国家に関わるような機密文書があるようなら早急にセキュリティ対策をしましょう。
セキュアプリントについて解説します!
情報漏洩の危険性を理解していただけましたでしょうか?
情報漏洩のリスクは様々ありますが、コピー機(複合機)から情報漏洩してしまう可能性もあります。
セキュアプリントとは、コピー機に設けられたセキュリティ機能を活用して、印刷時に発生するリスク要因を回避するための機能です。
社内で取り扱う情報のほとんどがデータ化されており、これらの情報は電子メールやUSBメモリなどで扱われています。
特にWordやExcelなどの文書ファイルはデジタルデータから印刷され、書類として利用されることが多いです。
しかし、印刷された書類が適切に管理されていないと悪意のある第三者に不正に持ち出されたり、社内従業員が故意に外部に流出させる可能性があります。
このようなリスクを回避するために、セキュアプリントを導入することが重要です。
セキュアプリントの機能は、印刷物への不正アクセスや改ざん、外部への持ち出しを防ぐためのものです。
具体的な機能としては、印刷ログの記録、印刷時の認証要求、透かしの強制挿入などがあります。
また、メーカーごとに用意されている専用のセキュリティ機能もあり、一般的なコピー機でもセキュアプリントを設定できるものがあります。
こちらではセキュアプリントの機能についてご説明します。
⇒コピー機(複合機)のセキュリティリスクとは?無料セキュリティ対策方法をご紹介!
印刷ログの記録
パソコンからのプリントアウト時やコピー時に認証を要求する機能です。
認証する際はパスワードのほかに専用のIDカードで認証する場合もあります。
特定のプロジェクトや部署ごとに閲覧が許される文書を印刷する際は「印刷時の認証要求」を使用することで、関係者以外のアクセスを防ぐことができます。
透かしの強制挿入
印刷した文章に透かしを強制的に挿入する機能です。
社員の個人情報や会社の機密文書、契約書など重要な書類を印刷する際には「透かしの強制挿入」を使用することで、不正アクセスや情報漏洩のリスクを軽減することができます。
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セキュアプリントのメリット
こちらではセキュアプリントを導入することによるメリットについて解説をしていきます。
情報漏洩のリスクをなくすためにも、メリットをよく理解してセキュアプリントを活用しましょう。
例として印刷方法も記載しておりますので参考にして下さい。
印刷物やデータの情報漏洩を防ぐ
セキュアプリントの大きなメリットの一つは情報漏洩を防げることです。
パソコンからプリントを指示しても、プリンターの前で本人認証をしない限り印刷が開始されないため、不在の間に他人が印刷物を持ち去ることを防げます。
さらに、業務用パソコンからプリンターへ送信されるデータは社内LANを通じて送信されるため、ネットワークの監視が必要です。
しかし、セキュアプリントを導入すれば、印刷データが暗号化され、ネットワーク上でも情報漏洩のリスクを低減できます。
⇒コピー機(複合機)のセキュリティ対策!認証システムの種類を紹介
権限管理で余分な印刷を減らす
セキュアプリントには、特定の者だけに印刷権限を与え、不要な印刷や不適切な印刷を防ぐことができます。
例えば、印刷時に認証を要求することで、印刷できる社員を制限し、情報漏えいのリスクを低減します。
さらに、ミスプリントを減らす効果も期待できます。
もしプリントデータを送信した後に間違いに気づいた場合でも、本人認証前に送信データを削除して印刷を中止できるため、余分な印刷を避けることができます。
⇒業務用コピー機の認証プリントとは!?文書管理・セキュリティを向上
情報漏洩したときの追跡
セキュアプリントのメリットは、情報漏洩や情報窃盗を防ぐだけにとどまりません。
万が一情報漏洩が発生した場合にも、印刷ログを取得することで、誰がいつどの書類を印刷したかを把握し、情報漏洩の原因を追究することができます。
セキュアプリントの機能やメリットについて理解していただいたところで、印刷方法についてご紹介いたします。
※今回のセキュアプリントについてはCanonのコピー機を例としてご紹介いたします。
①印刷したい文書を開き、印刷画面へ移行する。
②印刷画面の「詳細設定」or「プロパティ」をクリックします。
③出力方法を「セキュアプリント」に変更します
④「ユーザー名」・「パスワード」を設定し、「OK」をクリックします。
⑤任意の印刷設定を行い「OK」をクリックします。
⑥印刷を開始します。
⑦コピー機に移動して「ジョブ」を押す。
⑧「セキュアプリント」を選び「OK」を押す。
⑨印刷するセキュア文書を選び「OK」を押す。
⑩設定した「暗証番号」を入力し印刷を開始します。
以上がセキュアプリントの出力方法となります。
⇒不正情報の持ち出しを撲滅!コピー機(複合機)の「追跡情報印字プリント」機能でセキュリティ対策!
セキュアプリント以外の情報漏洩対策
コピー機(複合機)からの情報漏洩を防ぐために、セキュアプリント以外にも複数の方法があります。
いくつかセキュリティ対策の方法をご紹介しますので、ぜひご活用下さい。
また、下記の記事でもセキュリティ対策方法をご紹介していますので参考にしてみてください。
⇒コピー機(複合機)のセキュリティ対策は大丈夫?行うべき対策4選!
「識別情報の強制印字」
機密文書を管理する場合、流出、紛失、改ざんといった問題に対処するために、印刷やコピーするときに、ログイン時に入力したユーザー名などが印字される機能。
「強制地紋印字」
重要文書や契約書など大切な資料に見えにくい地紋(ウォーターマーク)を印刷し無断複製や情報の流出を防ぐための機能。
「暗号化PDF」
原稿を読み込む際にパスワードを設定することでPDFファイルを暗号化して、送信・保存する機能。
「強制留め置き」
印刷物放置による他者からの持ち去りやミスプリントを減らすために、管理者によって印刷物を強制的に留めることができる機能
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コピー機ネットワークへの不正アクセスを防ぐ
オフィス業務に欠かせないコピー機(複合機)ですが、十分なセキュリティ対策を取っていないと不正アクセスや情報漏えいが発生する可能性があることをご存じでしょうか?
最近のコピー機は機能性が高く、ネットワークを通じてデータをやり取りすることができます。
その反面、ネットワーク利用して不正アクセスされるリスクが高まります。
こちらではネットワークからの不正アクセスの対策方法を記載致します。
「ファイアウォール設定」
ファイアウォール設定はコピー機のネットワークの脆弱性を突いた不正アクセス問題を対処することができます。
特定のIPアドレスを持つコピー機のみ通信を許可することで、第三者の不正アクセスやネットワークへの攻撃や侵入を遮断できる機能です。
⇒コピー機(複合機)のファイアウォール設定とは?セキュリティ強化をしましょう!!
「TLS設定」
Webブラウザーや電子メールクライアントなどでデータを暗号化してネットワーク上で送受信する機能です。
「プロキシ設定」
端末を外部のネットワークに接続するための代理役であるプロキシサーバーを利用してインターネットにアクセスする設定です。
プロキシサーバーを介することで、セキュリティや高速化などのメリットを得ることができます。
「アドレス帳の暗証番号」
全ユーザーには開示したくない宛先にアクセス番号を付与しアドレス帳に非表示状態で登録することができます。
「ファクス番号入力時の確認入力」
FAX番号の打ちミスをなくすために2度入力させる機能です。
「送信前文書のプレビュー」
読み込んだ原稿をプレビュー画面で確認してから、送信することができる機能です。
まとめ
インターネットの普及に伴い、コピー機(複合機)は機能性や操作性が向上しておりますが、情報漏洩のリスクも高くなっています。
特に印刷物による情報漏洩は企業にとって大きな脅威です。
セキュアプリントはこのリスクを軽減するための有効な対策方法です。
具体的には、印刷時の本人認証、印刷ログの記録、透かしの強制挿入などの機能により、印刷物の不正持ち出しや改ざんを防ぎます。
これにより、情報漏洩のリスクを大幅に減少させるとともに、万が一の際の追跡も可能になります。
さらに、セキュアプリントは余分な印刷を抑え、用紙の無駄を減らす効果もあります。
このセキュアプリントは無料で利用する事が可能です。
ちょっとした工夫や社内ルールでセキュリティ対策をはかる事が可能です。
その他の対策としては、識別情報の強制印字やファイアウォールの設定などがあり、ネットワークレベルでのセキュリティを強化することが重要となっています。
コピー機(複合機)の利用においては、これらのセキュリティ対策を適切に導入し、情報漏洩のリスクを最小限に抑えることを意識いきしょう。
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